
もうこれ以上は無理だと思っていましたが、新しいミニチュアを入手しましたので紹介します。

今回入手したミニチュアは3種類、4点(うち2点はセット)になります。

いずれもMcEwan Miniaturesのミニチュアです。
今回、ラベルは無いのですが、T&Tミニチュアとして発売されていた当時のものではなく、比較的最近に作られたものだと思います。
前回の記事からT&Tミニチュアを語る上で欠かせない資料となった「The un-famous ‘Tunnels & Trolls’ miniatures by John McEwan and Eisenwerk」によると、
TT-2 Blue Beetle God Set(のうち、扉2枚)
TT-4 Stalker
TT-5 Scorpion Man
になります。
(ただし、資料によっては名称や製品番号に違いがあります。)
「なんだよ、扉だけかよ。」と思う方もいらっしゃるでしょうが、これらの中で扉こそ今回私が一番注目したいミニチュアですので、これは最後にとっておいて、他から順に紹介しましょう。

Stalker (ストーカー)
このブログを見てくれる方なら説明するまでもないと思いますが、ソロアドベンチャー「恐怖の街」(City of Terrors)に登場する怪物ですね。
魔術師ビオロムによって豹と合成された人間が逃げ出したものという設定でした。
かなりの強敵だったと思います。
余談ですが、日本では豹人間といえば「グイン・サーガ」の主人公グインを思い浮かべる方は多いと思います。「モンスター!モンスター!」のデータを使って「豹頭の戦士」を作ったのは私だけではないはず?!
話を元に戻して、ミニチュアの写真をご覧ください。

豚鼻のように見えるのは私の写真がへたくそだからです。
28mmフィギュアとしてみた場合、ちょうど平均的な身長という事になります。
同じシリーズのLong Eared Cave Troll(長耳洞窟トロール)と比べるとむしろ小柄という印象です。

トロールと並ぶとこんな感じです。
同じポーズなのに結構大きさは違いますね。

背面はこうなっています。
台座の裏面には刻印はありませんでしたので、写真は無いです。

Scorpion Man(スコーピオンマン)
スコーピオンマンというよりも、ソロアドベンチャー「デストラップ」(Deathtrap Equalizer Dungeon)に登場する「輝く歯」のアムスロパガアスと紹介するほうが分かりやすいですね。
「デストラップ」ではダンジョンの主人がサソリ人間である必然性はありませんし、文中にも書いてありません。社会思想社版ではイラストもありませんでしたので(Corgi版が元になっているので、そちらにも無いのかも)古いT&Tファンの中には長期間このことを知らなかった方も多いと思います。
じゃあ何故アムスロパガアスがスコーピオンマンなのかというと、元々は作者であるKen St. Andre氏の持ちキャラで、「アンクル・アグリーの地下迷宮」(Uncle Ugly’s Underground Doom)でゾディアック・ジェムに呪われ、スコーピオンマンになったという事だそうです。
このあたりの事情は、「ウォーロックMAGAZINE Vol.4」所収の日本語訳された同シナリオ「T&TUUUレベル2」にトロールの言葉として記載があります。
リンク
そして冒険を引退したアムスロパガアスは迷宮経営を始めました。
アムスロパガアスの解説が長くなりましたが、写真をご覧ください。

これも先ほどのストーカーと同じく28mmくらいの大きさのミニチュアです。
台座が無い分、ストーカーより少し背が高いでしょうか。
サソリの尻尾は細い部分が1mmくらいしかありません。
簡単に折れそうなので、すごく気を使っています。

背面はこうなっています。
ローブのしわが見事ですね。
下面には刻印はありませんでした。

Blue Beetle God Set の扉
そして今回私が一番気に入っているのが、青カブトムシ寺院の扉です。
何なのか分からないという方のために、「The un-famous ‘Tunnels & Trolls’ miniatures by John McEwan and Eisenwerk」から写真を拝借します。

この後ろの扉の部分ですね。
私はこの青カブトムシのセットをそろえるのが一番の夢なのですが、まさか扉のみで出回っているとは思いませんでした。
ということは、台座だけとか、燭台だけとかもあるのかもしれませんね。
では、今回の扉をご覧ください!

どうです?すごくないですか?
木目がバッチリ刻印されていますよ。
それに、上の梁についたカブトムシの紋章がカッコいいですよね(興奮)!!!
カブトムシの両側には稲妻のような模様も見えます。
さらに今回すごいのが裏面なんです。
ご覧ください!

何も無いじゃないかって?
バカなことを言ってはいけませんよ。
あの「J」と「M」を組み合わせたサインこそ作者の John McEwan氏のサインに違いありません。
これまで、どのミニチュアにも刻印を見つけることができませんでしたが、ついに発見しました。
この扉こそT&Tミニチュアにおけるロゼッタストーン級の発見と言っても過言ではないでしょう!!
さらにその下をよく見て下さい。
細い筋で「TTー2」とあります。
これこそ、このミニチュアがT&Tシリーズの2番目として作られた証です。
T&Tミニチュアのファンならこれを眺めるだけで丸一日うっとりと過ごすことができますね。

今回入手したお店
今回これらの貴重なミニチュアをどうして入手できたのかというと、二人の方のお力によるものです。
まず一人目は、前回の記事で知り合いになり、T&Tミニチュアについて色々と教えて下さったVince Porter氏です。
Vince氏には今から紹介するお店を教えて頂きました。
Vince氏には前回の記事の事も含めて本当に感謝しています。
もう一人はRRB Minis & Moreの Rich Brown氏です。
Rich氏は私の問い合わせに応じて店頭に無いものまで在庫を隅まで調べて下さり、何度も親切で丁寧なメールのやり取りをして下さいました。
まだいくつかのT&Tミニチュアの在庫がありますし、その他にも素晴らしいミニチュアなどを取り扱っておられるので、興味のある方はぜひショップをご覧になってみて下さい。
Rich氏にもあらためて感謝いたします。
よい冒険を!
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