
ある日のこと、翌日にM!M!のセッションを控えた私は『ズィムララのモンスターラリー ワールド編』のページをめくりながら、どんなキャラクターを作ろうかと思案に暮れていました。

なぜなら、翌日行われる冒険シナリオは『Battele With Lamasthu』(ラマシュトゥとの戦い)、先日のFTコンでも、同じくけいねむさんGMで行われた一筋縄ではいかない難関シナリオです。
すでに『ぼくがかんがえたさいきょうのデーモン・ロード』を使いたいという私からの提案は、けいねむさん曰く「シナリオ開始と同時に酷い水虫に罹患させて全ての行動に器用度SRを要求する」と事実上はねつけられています。
それならば、『大きい仕事は大きい人たちにまかせて、小さな自分たちは小さな仕事をやろう』作戦で行こう。大きなヒットを出すのは他の方々にまかせて、自分は不測の事態に備えたり、状況を好転させるキャラクターを目指そう。
そう考えた私はズィムララ世界の小さなキャラクター、ドウォンについて調べ始めました。
すると、あるではないですか。これまであまりにルールがガバガバに見えるので使い物にならないだろうと読み飛ばしていたドウォン魔法が!
こうして私が準備し、実際にセッションで使用したドウォン魔法というものについて、この記事でご紹介します。
ただ一点注意することがあります。
ドウォン魔法の神々はいわゆる『一発ネタ』的な要素があるため、一度見てしまうと二回目からは面白さが半減する心配があります。そのことをご承知の上でこの先を読み進めるか決めてください。

ドウォン魔法の特徴
まず、ドウォン魔法について説明します。
ドウォン魔法は『ケン・セント・アンドレによるズィムララのモンスターラリー ワールド編』(以下ワールド編)のP30から記載があります。ルール面からその使い方を抜粋すると以下のようになります。
①魔法で何をしたいのか、GMに伝えます。
②ドウォンのどの神に祈りをささげるのかを宣言します。
③プレイヤーは2d6、GMは魔法の難易度を判断して任意に3d6以上を振り、プレイヤーがより大きい結果を出せば魔法が発動します。(プレイヤー側にのみDAROが適用されます。)なお、振った出目の数値は冒険点としてはいります。
つまり、キャラクターのレベルも能力値も一切不問で、ただ若干不利なダイスの振り比べで勝てばどんな魔法でも使えるのです。GMが認めればですが。
なお、ワールド編のP62という離れたところにあるコラムで、ドウォン魔法を使うと魔力度を消費するとありますが、具体的な数値は記載されていません。これについては後でこの記事の中で触れます。

ドウォンの神々とそのご利益
ワールド編にあるとおり、ドウォンの神々は頭に『ヤー・』(ドウォン語で神の意)が付きます。
以下に私が作成したドウォンの神々の例を表にしました。なお、実際にセッションに使用したものとは、その後若干の見直しなどを加え変わっています。
| 権能 | 神格名 | 期待されるご利益の例 |
| 追放と嫌悪の神 | ヤー・カイバライ | 敵を追い払う |
| 飽食と肥満の神 | ヤー・キニクタベホウダイ | 魔法で食料を出す |
| 宴とエロスの神 | ヤー・キュウケン | 敵を武装解除する |
| 契約と罰の神 | ヤー・クソクスル | 誓いを破ると呪いをかける |
| 反魔法と解呪の神 | ヤー・クバライ | 呪い・魔法を解除する |
| 損失と貧困の神 | ヤー・スウリ | 買い物で有利な取引を相手に納得させる |
| 労働と奴隷の神 | ヤー・スミナーシ | 24時間活動できるようにする |
| 忍耐と防御の神 | ヤー・セガマン | ダメージを受けても無効にする |
| 暴力と蛮勇の神 | ヤー・チマエ | ヒットを2倍にする |
| 恐怖と破壊の神 | ヤー・バイヤツキタ | 味方モンスターを召喚する |
| 中止と弱気の神 | ヤー・パヤメタ | 敵の行動を止める |
| 狡猾さと洞察力の神 | ヤー・パリナ | 真実を明らかにする |
| 物欲と金の神 | ヤー・フオク | どんなものでも都合よく手に入る |
| 簡単作業と高収入の神 | ヤー・ミバ〇ト | 味方の手下(ヒューマノイド)を召喚する |
| 漆黒と隠蔽の神 | ヤー・ミヨノカラス | 姿を見えなくする |
| 音楽と拳の神 | ヤー・ヤーヤー | 敵がどんなに遠くでも全員で今すぐ殴りにいく |
| 失敗と不安の神 | ヤー・ラカシタ | 行動を失敗させる |
| 強制と服従の神 | ヤー・リタマエ | 命令を強制する |
| 好色と誘惑の神 | ヤー・リチ〇 | 魅了する |
| 後悔と時の神 | ヤー・リナオシ | ダイスをもう1回振りなおす |
| 突破力と集中力の神 | ヤー・ルキスイッチ | 味方の強化 |
| 才能と成功の神 | ヤー・レバデキルコ | SRにボーナスをつける |
| 反抗と迷惑行為の神 | ヤー・ンチャ | 敵のボスに手下を反抗させ統率力を下げる |
| 疫病と衰弱の神 | ヤー・ンデル | 敵の弱体化 |
神の名が若干不謹慎なものは伏字にしました。ご了承ください。
しかしこれには理由があって、ドウォンの神官はいかさま師やペテン師であるとワールド編にもあるように、神々もいかがわしい方が雰囲気は出ると思います。
決して、私の人格のために、このような神々が生まれたとは思わないで下さい。
神々の権能は一つでよいのですが、(実際、ワールド編に登場する神、ヤー・ファウシは『薬の神』です。)2つある方がその神の性格が方向づけやすい気がして、私は2つ付けました。
期待されるご利益を見てください。もし魔法が発動したならかなり有効そうなものがそろっているとは思いませんか?
万神殿に住まうとされる、ドウォンの神々はこの他にも無数にいるはずです。それらの神にコンタクトする方法はその神の名を唱えることだけです。
ぜひ、あなたも新しい神々を発見してください。

ドウォン魔法を使う際のロールプレイ
ドウォン魔法を使用する際は実際に祈祷するロールプレイをすることが大事です。
祈りを捧げる神の名と求める魔法の効果の祈祷をあげ、天を仰いだり印を結んだりするとよいでしょう。
私がやったのはこんな感じです。
(両手にダイスを1つずつ乗せ、徐々に上げながら)「突破力と集中力の神、ヤー・ルキスイッチよ。わが仲間に加護を与えたまえ!ヤーッ!」(そしてダイスを振る)
祈祷文に「恐み恐み申す。」をつけたり、ルール上意味はないですが、供物や生贄を捧げたりするとより雰囲気が出るかもしれません。

ドウォン魔法を使ってみて感じた問題点
最後に、実際にドウォン魔法使いをプレイしてみて感じた感想と問題点を論じます。
ドウォン魔法は楽しいものです。
面白い神々の名を唱えて卓の笑いを誘い、なんでも思った魔法を使うことができます。
しかし、だからこそ注意しなければなりません。
ドウォン魔法の使い手は、ある意味『ぼくがかんがえたさいきょうのデーモン・ロード』より恐ろしいのです。
GMが振るダイスが3個の場合、プレイヤーが同数以上の目を振って魔法が発動する確率は30.5%です。(Chat-GPT調べ)
つまり、3割強の確率でドウォン魔法は発動します。
野球だったら強打者です。
なんでも都合がいい要求をするプレイヤーに対し、おもしろ神の名前で油断したGMが手綱を緩めると、たちまちゲームは混乱を深めていきます。
何らかの縛りを設ける必要があります。
実際、今回のセッションでは前日に私がドウォン魔法を使いたいといった時から、けいねむさんは不穏な空気を感じ取ったようで、ダメとは言いませんでしたが、『ドウォン魔法を試みる毎に魔力度の原点が1点減る』(つまり魔力度は回復しない。冒険点で上げない限り)というハウス・ルールを提案しました。これは先に述べた通り、ワールド編にあるドウォン魔法を使うと魔力度を消費するという記述にも従っているため妥当なルールだったと思います。
これでも私のドウォン魔法は猛威を振るい、物語の展開に大きな影響を与えました。
私は大変楽しいセッションでしたが、このことを他の皆さんがどう感じられたかと思うと少し心配です。
後からになりますが、けいねむさんから、ドウォン魔法の効果は1通常ターンに限り、数値を出すものは1d6に限るとしてはどうかという提案がありました。
ゲームを破壊しないためには、そのような縛りがある方が良いのかもしれません。
最後に、今回一緒に遊んで下さった、けいねむさん、ホーリーえっくすさん、ニノヅンさん、ありがとうございました。
良い冒険を!
追記:確率計算の際、DAROがあることを忘れていました。DAROが起こるとより一層発動確率が高まります。

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