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君は探索の準備を整え、セーモンの執務室に向かった。
待合室を過ぎて通された執務室はいかにも魔術師の部屋という感じで、書棚には希少な呪文書やスクロールが並び、その他にも天球儀や怪物のはく製、頭蓋骨の燭台、古いタペストリーなど変わった物がたくさんある。
部屋の奥には大きな執務机が置かれ、そこでメガネをかけたセーモンが書き物をしている。
「ふむ来たか、待ちかねたぞ。」
セーモンは手を止め、メガネを外し、君の方に顔を向けた。
「その辺の物に手を触れるなよ。使い方を知らぬと危険な物がたくさんあるのでな。
前にも言った通り、お前はこれから、北の氷雪地帯の果てにある”凍結山”、東の沼沢海にある”失われた記憶の島”、西のラバロ砂漠のどこかにあるという”幻の寺院”を探索し、大魔術師ムカシノヒトデスが遺した呪文を探し出さねばならん。
おそらく危険な旅になるだろう。
だが、お前は魔術師だ。戦い方の鍛錬はしておらん。
そこで、お前の護衛を用意した。
おい、入りたまえ。」
セーモンが呼びかけると、武装を整えた戦士が2人、君が来たのと同じ扉から入ってきた。
2人とも皮鎧と小盾で身を固め、腰にはショート・ソードを下げている。
双子かと思うほどそっくりだ。
2人はセーモンに向かって直立の姿勢で立ち、敬礼した。
「うむ、楽にしてよいぞ。
この二人の名はビルとチャーリーだ。
お前の旅の役に立つことを願っている。
さて、さっそく出立してもらいたいところだが、こうしている今もハーポポポポスの被害は広がる一方だ。遥か彼方の遺跡、それも3箇所を旅する時間が惜しい。
そこで、わしが秘蔵する魔法の品”ポータル・タートル”を使うと良いだろう。」
セーモンは立ち上がり、両手をパンパンと二回たたいた。
再び部屋の扉が開き、大きな亀が入ってきた。
「これが”ポータル・タートル”だ。
この背に乗るのだ、そして行き先を命じるとよい。
行きたい場所に一瞬で行けるぞ。
そして、行った先で任務を果たしたなら、『亀よ、かめ~ん!(come in!)』と唱えるのだ。ポータル・タートルが現れて再びここへ戻れるだろう。」
君とビルとチャーリーの3人は半信半疑でタートルの甲羅にまたがった。
「わしは残った魔術師達と少しでも多くの人々を何とか非難させよう。
そして、お前が手に入れてくる呪文は膨大なクレムを消費するはずだ。
生き残った魔術師達のクレムを合体させるべく、儀式魔法の準備をして待っているぞ。
頼んだぞ、世界の運命はお前たちにかかっている!」
さて、どこから探索しようか?
北の氷雪地帯の果てにある”凍結山”へ向かうなら、B1へ進め。
東の沼沢海にある”失われた記憶の島”へ向かうなら、C1へ進め。
西のラバロ砂漠のどこかにあるという”幻の寺院”へ向かうなら、D1へ進め。