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今回は前から思っていたことを確認します。
 



日本でのトンネルズ&トロールズのルールブックといえば、次の5種がありますよね。

・社会思想社の「トンネルズ&トロールズ ファンタジーRPGルールブック」
・社会思想社の「ハイパー・トンネルズ&トロールズ ファンタジーRPGルールブック」
・角川スニーカー文庫の「ハイパーT&Tルールブック」
・新紀元社の「トンネルズ&トロールズ 第7版」
・グループSNE/コザイクの「トンネルズ&トロールズ完全版」

ソロ・アドベンチャー等に付属の簡易ルールを除けば、これら5種が日本で発行されたトンネルズ&トロールズのルールブックであるというのが、皆さんもご存知のことと思います。

しかし、今回はこれらとは別のものを使ってTRPGが出来るのではないか?
それを検証したいと思います。

私が言いたいのはこれです。
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このコンピュータ・ゲーム、「トンネルズ&トロールズ カザンの戦士たち」の説明書とT&Tハンドブックを合わせると、ほぼルールブックなのではないか?というのが私が提唱する説です。

ルールブックであることの条件
それでは、TRPGのルールブックとしてどんな条件を満たせば良いのかを考えたいと思います。

・キャラクター作成方法
 これは必須ですね。これが無ければルールブックと言えないでしょう。

・行動判定方法
 T&Tではセービング・ロールのことですね。これも必須です。

・戦闘方法
 これも必須でしょう。この世には戦闘が無いTRPGもあるかもしれませんが、T&Tには必要です。

・武器、防具、装備のリスト
 これらは自作でもいいのかもしれませんが、ある程度はないと寂しいですね。

・魔法のルールと呪文リスト
 TRPGによっては魔法ルールは別サプリのものもありますが、できれば欲しいところです。

・モンスターのリスト
 モンスターは自作でもいいのですが、ある方がうれしいですね。

これら6つの条件を満たせばルールブックであると言えると私は思います。



キャラクター作成方法
説明書を読むと、そのものズバリ「キャラクタを作る」という項目があります。
まず、「1.種族を選ぶ」とあり、人間、エルフ、ドワーフ、ホビットについての説明とそれらの能力値に掛ける倍数が記されています。
いい感じです。
さらに、ST(体力度)、IQ(知性度)、LK(幸運度)、CON(耐久度)、DEX(器用度)、CHR(魅力度)、SPD(速度)の各能力値について説明があります。
WIS(魔力度)はありませんが、5版の時代なのであたりまえですね。
さらにはADD(戦闘修正)について記されていて、ST、LK、DEXが9以下ならマイナス、12以上ならプラスと、5版通りのルールが記載されています。
このあたりは、コンピュータが自動で処理するでしょうから、記載が無いかもしれないと思いましたが、あって良かったです。
さらには、戦士、盗賊、魔術師の3つの役割と、それぞれの能力について説明があります。
完璧です!
キャラクター作成方法は満点です。


すいません、ごまかそうとしました。
各能力値の決め方が無いのです。つまり、ダイスを3つ振って各能力値を決めると書いていないのです。

ハンドブックにもそのことは書いていないです。
ただし、ハンドブックには仲間にできるNPCが能力値も含めて一覧表になっています。
これをプレロールドキャラクターとみなして、合格としましょう。

行動判定方法
一般行動判定ルールを初めて実装したTRPGであるといわれるT&Tの伝家の宝刀セービング・ロールです。
しかし、残念なことにセービング・ロールのことは一言も書かれていません。
LKが高いといいことがあるとか、鍵開けにはDEXが高いキャラクターがいいとかは書いてありますが、どうやって判定するのかは記載がありません。
もしかしてと思いましたが、呪文の〈死の9番〉にも、9レベルのセービング・ロールと書いていませんでした。
コンピュータ・ゲームは自動で判定するので、仕方ないですね。

戦闘方法
説明書には「第4章 戦闘」という項目があります。
そこではまず、戦闘ターンの概念が説明され、1戦闘ターン=2分とあります。
いい感じです。
しかし、そこから先はSPDの順に行動して、敵に攻撃するということが書いてあるだけです。
我々の知る、敵味方の合計ヒットを比較して、その差を負けた方がダメージとして受けるというルールは当然書いてありません。
また、パソコン・ゲームとしてもどのようにダメージを算出しているのか書いてありません。

あれ?
もしかして今回、クソ記事じゃないですか?
見切り発車で書き始めるから、こうなるのです。

武器、防具、装備のリスト
これはハンドブックの方ですね。
武器も防具も装備も、ついでに魔法のアイテムもリストがあります。
武器も防具も本来のT&Tルールの数値とほぼ変わりません。
キャラクターの能力も元のルールと同じであることを考えると、先ほどの戦闘ルールも似たようなものであるはずです。
しかし、ターン制でヒットの比べ合いも無しにぶん殴るルールだと、一撃で死ぬ先手必勝ゲームになりそうです。
実は私はこのゲームが難解すぎてほとんどプレイしたことがありません。
ですから、戦闘時にどうなるのか知りません。
詳しい方がいたら教えてほしいです。

魔法のルールと呪文リスト
魔法のルールは完璧です。
使用するにはIQとDEXの制限があること。
使用するとSTを消費すること。
レベルを上げて魔法の効果を増大させることが出来ること。
呪文のリストもあります。

モンスターのリスト
モンスターのリストはハンドブックにあります。
このゲームには200種以上のモンスターが出るそうですが、残念ながら、カーラ・カーンやレロトラー陛下の能力は記載されていません。
しかし、200種近くの能力値や特殊能力が記載されています。
モンスター!モンスター!並の充実ぶりですね。
もちろん、「Human Scum」すなわち「人間の屑」もいます。

まとめ
私が唱えた「カザンの戦士たちの説明書とハンドブックはTRPGのルールブックになる説」はセービング・ロールと戦闘ルールが欠けていた為に成立しませんでした。
しかし、モンスターやアイテムの充実ぶり、そして現在の完全版には暦のルールがありますが、当時のルールブックには無かったことなども考えると、TRPGのサプリメントとしてはかなり重要なものなのではないかと思います。

良い冒険を!

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